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2021年度 研究トピックス

世界最小のはんだ接合

機械工学ユニットの井上史大准教授は、半導体チップの三次元実装や先端パッケージングにおける世界最小ハンダ接合に成功し、IEEE EPS とエレクトロニクス実装学会が共同主催する国際会議ICEP2021にてOutstanding Technical Paper Award を受賞しました。高性能コンピュータやAI への応用が期待されます。

竹とんぼ発射マシーン

機械工学ユニット・高藤圭一郎講師は、3Dプリンタを用いて、竹とんぼを高速回転させて上空に飛ばすフライングマシーンを製作しました。これが日本テレビの番組「サイエンスバトル理論武闘~ 究極の竹とんぼ対決」などに採り上げられて、話題となりました。特許も取得しています。

文科大臣表彰科学技術賞

機械工学ユニットの北村圭一准教授は、「ロケットや車の開発を容易にした世界標準流体計算法の研究」により、令和4年度の研究部門での同賞を受賞しました(内定が令和3年度でしたので、2021年度のハイライトに含めています)。4年前の文科大臣表彰若手科学者賞に続く快挙です。

核融合炉に新しい冷却材

材料科学フロンティアユニット・大野直子准教授は、東京工業大学らとの共同研究で、高温の液体リチウム鉛合金が核融合炉の冷却材に、鉄クロムアルミニウム酸化物分散強化合金がその腐食に耐える構造材にそれぞれ成り得ることを明らかにし、Elsevier Corrosion Science誌に論文発表しました。

環境に優しい化学合成

先端科学ユニットの本倉健教授は、多孔性のシリカ材料に付着した触媒を活用することで、環境汚染を引き起こす有害な有機溶媒を使わず、安全な水を用いて工業薬品の原料物質の合成に成功しました。この成果はハイインパクトジャーナルであるGreen Chemistry誌にて発表されました。

安全な水素リチウムイオン電池

広く使われているリチウムイオン電池ですが、火災事故が問題でした。先端化学ユニット・藪内直明教授とミュンヘン工科大学の共同グループは、水を電解液とした火災リスクのない安心・安全な電池開発に成功しました。この成果はPNASに論文掲載され、多くのメディアで報道されました。

汚染物質の浄化で受賞

化学応用・バイオユニットの鈴木特別研究教員は、本学のリスク共生社会創造センター、岡山大学、企業と共に、汚染地盤の新しい浄化法を開発しました。従来の技術と比べて必要な期間を数分の1に短縮し、省エネやCO2 排出削減を実現するもので、第48 回環境賞の最高位に当たる環境大臣賞を受賞しました。

磁気センサで画像診断装置

電子情報システムユニットの竹村泰司教授は、高感度磁気センサを利用した画像診断装置を企業と共同開発しました。この技術は、MRIやCT のように画像の濃淡で腫瘍等を判別する手法と異なり、腫瘍や血管に集積させた磁気粒子を検出します。本開発では、従来の1/10 の微弱な磁界の検出に成功しました。

中赤外域の光源と光検出器

電子情報システムユニットの西島喜明准教授は、金属メタ表面が光と熱を効率的に変換できる特性を利用して、中赤外波長域の光源と光検出器を実現し、Journal of Materials Chemistry C の表紙に採用されました。西島准教授はプラズモニクス関連の研究で、文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。

光ファイバのヒューズ現象

電子情報システムユニットの水野洋輔准教授のグループは、光ファイバ中の傷などで生じた高強度の輝点がファイバ中を伝わる現象を、プラスチック光ファイバ中で初めて観測しました。これを含む光ファイバセンサの数々の成果により、水野准教授は文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。

進化的な学習の理論保証

電子情報システムユニット・中田雅也准教授のグループは、最先端AIや自働機械学習などで用いられる進化的ルール学習が最大の精度や大きな性能改善をもたらすことを理論的に明らかにしました。この成果はハイインパクト誌IEEE Transactions on Evolutionary Computation に掲載されました。

2次元物質の新たな族を発見

物理工学ユニットのハンネスレービガー准教授の国際共同グループは、2次元的金属炭化物メクシンの第一原理計算において、イオン性化合物の一種である電子化物の新しい族を発見しました。この成果はハイインパクト誌Advanced Functional Materialsに論文掲載され、多数報道されました。